- 犬が飼い主を見つめる理由は、飼い主とコミュニケーションを取るだけではない。
- 飼い主にご飯を要求したり、遊びたい要求を通すために見つめることもある。
- しつけトレーニングやドッグスポーツは、アイコンタクト。
愛犬があなたの動きを観察していると感じたことはありませんか?犬はおもちゃで遊んでいる間や、ご飯を食べながらも飼い主を見続けることがあります。周りの状況に関わらず、犬は飼い主を見ることに多くの時間を費やします。飼い主は、なぜ愛犬が自分を見つめているのかと疑問に思うこともあるかもしれません。
愛犬が飼い主を見つめる理由は1つだけではありません。ですがどんな状況であれ、共通して言えることが1つあります。それは愛犬が飼い主とコミュニケーションを取っている、もしくは取ろうとしているということです。少しの知識を持って観察すれば、違いを見分けられるようになるはずです。今回はそんな、アイコンタクトを通したコミュニケーションについてのまとめです。
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犬は観察して学ぶことができる動物
人間は多くの動物の力を借りて生活をしていますが、犬ほど人間と仲良くできる動物は他にいません。犬は人間の気持ちを察する能力があり、指示を理解し、何を求めているのか予測をします。これは、犬が人間をよく観察しているからこその能力といえます。そしてただ観察するだけでなく、犬達にとって何か良いこと(悪いことも含めて)が起きないかという期待を持ちながら飼い主を見ています。例えば、リードを持てば散歩に行くサインであり、飼い主の動きによってご飯や遊びのサインを見逃さないようにしています。
楽しいことを期待して飼い主を観察
犬は飼い主の動きを観察して次に起こることを予測するだけでなく、飼い主からの直接的な指示を待っています。”ふせ”や”おいで”の指示は、犬にとってはご褒美を稼ぐチャンスです。犬はおやつやおもちゃを使って遊ぶのが大好きなので、その機会を逃さないように観察しているのです。ただし、残念ながら全ての犬が上記に当てはまるわけではありません。しつけトレーニングで褒めて伸ばす方法で教えた犬は、トレーニングの時間が好きになり、新しいことを覚える時間を心待ちにします。
飼い主の注意を引きたい時
愛犬が飼い主の注意を引こうとしたり、何か要求を伝えようとする時にも犬はあなたを見つめます。例えばトイレに行きたい時にドアのそばに座ってあなたを見つめたりするかもしれません。お腹が空いたらあなたの足元へ来てじっと見つめることもあることでしょう。人間が肩をトントンと叩いて注意を自分に向けるように、犬は凝視することで注意を自分に向けようとします。
見つめられている時のあなたの行動が大切
犬の中には見つめることで飼い主を操作して、欲しいものを手に入れようとするずる賢い子もいます。よくある例としては、夜ご飯を食べている途中に人間のご飯をおねだりに来るということがあります。飼い主を長い間じっと見つめ続けたらご飯がもらえる、と認識してしまった場合に起こる、1種の問題行動ともいえます。残念ながらこの習慣の責任は飼い主のあなたにあります。最初の頃、犬はただの興味からあなたをジッと見ていたことでしょう。あなたが視線を無視していたら、犬は別の何か面白いもを探したはずです。しかし凝視されたことで「可愛いから」「ご飯をあげないのはかわいそう」「少しならご飯をあげても大丈夫」等々理由は様々ですが、ご飯をあげてしまったことで犬は見つめ続けたら人間のご飯をもらえる、と新しいコミュニケーション方法として学んでしまったのです。
愛犬があなたを見つめた時のあなたの行動は普段どういったものでしょうか?あなた自身の反応を理解し、ご褒美をなくすなど、反応を変えると愛犬はあなたの注意を引くために別の行動をとるようになります。ここでとるべき飼い主の行動は、代わりになるものを与えることです。例えば、長い時間噛める骨のおもちゃを与えたり、食べるのに時間がかかるパズルの中にご飯を入れるようにします。見つめることを無視して、新しい行動を教えることで、飼い主からの合図を求めてあなたを見るようになりなります。
狼の血が濃い子は気をつけて
犬はアイコンタクトを通じて感情を表現することもあります。犬の祖先の狼の世界では、見つめることは攻撃的で無礼な行動です。現代でも狼の習慣の名残で見つめることを脅威と感じる犬がいます。そのため、町で知らない犬を見かけてもジッと見つめることはしないようにしましょう。反対に、犬がまばたきもしないであなたを見つめていたら、少し離れて目を合わせないようにした方がいいかもしれません。噛み癖の問題行動を抱えている子は、噛む前に凝視することで警告のメッセージを出す子が多いです。おやつやお気に入りのおもちゃを守ろうと攻撃になる子も同様です。
愛情表現として犬が飼い主を見つめることもあります。犬が人間と見つめ合うと、オキシトシンという愛情ホルモンとぼ呼ばれるものが分泌されることがわかっています。このホルモンは犬と人間の絆を強めるのにとても重要です。このホルモンは母犬が赤ちゃんを見ている時に分泌されるモルモンと同じものです。絆がしっかりと築けていれば愛犬が飼い主を常に見続けていても、何も不思議ではありませんね。
人を見つめる癖はメリットたくさん!
多くの犬にとって、見つめることは愛情と観察が合わさったものです。常に視線を感じるようで少し不快に感じることもあるかもしれませんが、それだけ犬が飼い主を好きな証拠でもあります。
飼い主を普段からジッと見つめている子はしつけトレーニングだけでなく、新しいトリックを覚えるのも早いです。周りの環境に気を取られて、あまりトレーニングに集中できない、ということは比較的少ないはずです。アイコンタクトの合図を教えることで、より集中して他のトレーニングに望みましょう。散歩中も引っ張り癖がない子も多いですね。
時間と体力があれば、ドッグスポーツを始めることも検討してみてください。ドッグスポーツもいくつか種類はありますが、アイコンタクトはどのスポーツにおいても必須のスキルです。普段から飼い主を凝視する癖がある子であれば、ドッグスポーツは最適な遊びになること間違いなし!絆を深めつつ、ストレス発散もできるドッグスポーツ、日本だとまだまだやっている人が少ないのでもっと普及することを願っています。
・犬は観察して学ぶ動物
・楽しいことを期待して飼い主を見ている
・飼い主にかまって欲しくて見つめる時もある
・凝視することは威嚇や脅威的に見られることもあるので注意
・ジッと見つめる癖がある犬はドッグスポーツ向き
他にも犬のしつけ方や便利グッズを紹介しています。問題行動改善の参考になれば幸いです。
今日も最後までお読みいただきありがとうございます!ではっ。