子犬の年齢に限らず、基本的にお家に迎えてから1週間たったらシャワーの練習を初めてOK!シャンプーを使ったシャワーは生後3ヶ月が目安。
大切なことはワクチンプログラムではなく、子犬がシャワーによる体温変化にたえる体力があるかどうかです。
犬を初めて飼うときに悩む初めてのシャワー問題。順番に説明していきたいと思います。
今日の記事もぜひ最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
初めてのシャワーのタイミングについて、獣医師でも意見が分かれる理由はワクチンプログラムにあります。ワクチンプログラムを簡単に説明すると、合計3回のワクチン接種で免疫をつけることです。一般的に1回目のワクチンは生後8週以降、2回目を生後11週以降、3回目を生後14週以降に打つことができます。初めて打つ狂犬病ワクチンまで含めて、ワクチンプログラムということもあります。
ワクチンプログラムが終わってから、初めてのシャワー派
抗体ができていないので免疫力が低く、体温の変化で体調を崩す恐れがある。これがワクチンプログラムが終わってから、シャワーをするべきとされる主な理由です。また、ワクチン接種直後は体調を崩しやすい時期なので接種完了後、1週間ほど空けるべき、という意見も多いです。おおよその目安としては生後4ヶ月ごろ、ということになります。
また、1回目のワクチンが終わってからであればシャワーはOKという意見も。この場合、おおよその目安として生後3ヶ月頃ということになります。
生後2ヶ月経てばシャワーはOK派
子犬をシャワーに入れたからといって、ワクチン接種で予防する病気にかかるというわけではない。というのが生後2ヶ月経てばシャワーはOKとする主な理由です。
ちなみに、アメリカンケネルクラブ・AKC(アメリカで犬の登録・管理をしている団体)も公式に生後8週間、おおよそ生後2ヶ月でシャワーを始められるとしています。
当然ですが、ワクチンは対応する病気以外の予防にはなりません。そのため、ワクチンプログラムが終わる前にシャワーに入れると病気になりやすい、というのは基本的には考えられません。その一方で、生後4ヶ月と生後2ヶ月の子犬を比べれば、生後2ヶ月の子犬の方が体力が低いことも事実です。
そのため、体力が低いから生後2ヶ月ではシャワーするには早い、生後3~4ヶ月の体力がついてきたからシャワーをすべき、という意見の方が理解ができます。ただそう言った意見はあまりなく、ワクチンプログラムが基準となっている不思議な状況です。
前述した通り、ワクチンで予防できる病気はワクチンに対応しているもののみ。そのため生後8週以降、一般家庭にお迎えした時点からシャワーに入れることはできます。ただし体力が低いので、注意しなければいけないことがあるのも事実です。
段階を踏んでシャワーに慣れさせましょう
家庭に犬を迎える犬は生後57日以降と法律で定められています。そのため最短スケジュールでワンちゃんを迎えた場合でも、基本的な体力がついている状況です。だからと言って、迎えた初日に犬をシャワーに入れることはしないでください。理由は2つあります。
- 環境の変化についていけない
- 飼い主に恐怖を感じる
新しい環境に慣れていない中では犬にとっても負担が大きく、シャワーによる体温の変化で体調を崩しやすいのは事実です。犬によってはブリーダーさんのもとでシャワーを経験したことがある犬もいるかもしれません。ですがシャワーが完全に初めての場合がほとんどです。
新しい環境で、初めて会った人に、初めての経験であるシャワー、子犬が怖がることは簡単に想像できます。場合によってはトラウマになり、一生シャワーを嫌ってしまったり、飼い主との関係構築に時間がかかることが考えられます。
そのため、最低限の関係構築ができた後、お家に迎えてから1週間たってからシャワーの練習を始めましょう。
子犬が新しい環境に慣れ、飼い主にも慣れて、さあシャワーだ!といきなり、成犬をシャワーを入れるように、子犬をシャワーするのはやめましょう。
子犬は成犬ほど体力がありません。加えて子犬にとってシャワーは未知の経験。いくつか気をつけるべきポイントがあります。
段階的にシャワーの練習をする
まずはシャワーは怖くないものだと教えることが大切です。最初のステップとして浴室自体を怖がらないように、浴室でおやつやおもちゃを使って遊ぶと良いでしょう。タオルドライの練習を前もって行っていれば、濡れた体を素早く拭くことができるはずです。ドライヤーも同様に、シャワーの時に初めて使うということがないようにしましょう。
今後のことも考え、ブラシで体をなでる練習もこのタイミングから始めると良いでしょう。この時期は子犬の社会化としてもとっても重要なタイミング。愛犬とのコミュニケーションの一環としてたくさんの経験が必要です。
シャンプーは使わない
段階的な練習をした後はいよいよ本番。実際にシャワーをしてみましょう!ですが初めてのシャワーでは基本的にシャワーは必要ありません。子犬の肌にとっては刺激が強すぎる、というのが理由の1つ。また、肌の脂には体を守るバリアとしての働きがあるため、シャンプーで落としきらないようするためでもあります。
最初は手や足の先だけを水で濡らすだけで十分です。この段階では体をキレイにするというよりも、シャワーに慣れさせる段階。問題がなさそうであれば体全体をシャワーして、子犬の体を揉むようにマッサージしてあげてください。足を濡らすだけでも嫌がるようであれば、本格的なシャワーをする前に段階的な練習が必要です。
シャンプーを使ったシャワーは、段階的な練習をした上で生後3ヶ月以降が目安です。それまでは水を使ったシャワーのみが良いでしょう。
目や耳に入らないように注意してください
成犬になれば、水が入らないように自分で目をつむることが出来ます。ですが子犬はできないので、飼い主が目や耳に水が入らないように気をつけてあげる必要があります。初めてシャンプーを使う際は、首から下のみをシャンプーを使って、顔は水だけで洗うほうが無難かもしれません。
ドライはしっかりと
シャワーの後はしっかりと水気をとってあげてください。ドライヤーの前に、タオルドライでできるだけ水をとることがポイント。必要であれば、子犬の大きさに合わせてタオルが2~3枚必要使います。
水分が残っていると体が冷え、体調を崩す原因になります。子犬が嫌がるから、嫌われたくないし半乾きでもいっか、とはならないようにしてください。
お店によって基準はそれぞれですが、多くのところでワクチンプログラムが終わってから1週間〜2週間たっていないと受け付けないところが多いです。ドッグランやペットホテルも同様の基準を設けているところがほとんどです。
グルーミングサロンのような不特定多数の犬が集まる施設では、どのような菌が集まっているかわかりません。そのため、もしものことを考え、ワクチンプログラムが終わっていることを条件としています。
社会化の重要な時期なので自宅で練習を!
お家によっては、自宅でシャワーをする予定がなくグルーミングサロンにお願いするつもり、という家庭もあるかと思います。ですが生後4ヶ月までは子犬の社会化において特に重要な時期。今後グルーミングサロンにお願いするにしても、この時期に自宅で練習しておくことが、今後の犬のケアに大きく影響を与えます。
子犬をお家に迎えて間もない頃に、おしっこやご飯で体が汚れてしまう時があると思います。そう言った時はウェットティッシュで体を拭くだけで十分です。濡れたタオルで拭くことももちろんOK!
ただし子犬にウェットティッシュを使うときはアルコールが含まれていない、水だけのタイプを使うようにしましょう。
今日のまとめ
以上、子犬が初めてシャワーができる時期と注意点の解説でした。
まとめると子犬を迎えて1週間で少しずつシャワーの練習。この頃から水だけのシャワーはOKです。シャンプーを使ったシャワーは生後3ヶ月ごろが目安です。
成犬になってからは、基本的に月に1回程度は行うシャワー。苦手になってしまうと、犬にとっても飼い主にとっても大変な時間となってしまいます。キレイにするというよりも、社会化の時期だからこその慣れるための練習を意識すると良いでしょう。
今日も最後までお読みいただきありがとうございます!ではっ。