犬の歯磨きはどれくらいの頻度で行うべき?5ステップでわかる犬の歯のお手入れ

歯の健康は、人間と同じように犬にとっても重要です。歯、口の衛生環境が悪ければ、腎臓・肝臓・心筋に悪影響を及ぼすことが近年の研究で判明しています。アメリカの獣医学会によると、犬のうち約80%が3歳の時点で歯周病予備軍になっているそうです。日本では2歳で約80%が歯周予備軍と言われているので、アメリカよりも犬の歯磨きの重要性が認知されていないのかもしれません。

ですが実際に犬の保険の請求理由のうち1番多いのが、歯周病を原因とした請求だそうです。歯周病は発症しているけど気づいていないだけ、気づいているけど治療費が高いからそもまま、という家庭も多くいるのではないでしょうか?今記事では犬の正しい歯磨き方法と頻度、歯のお手入れについてまとめました。

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今日の記事もぜひ最後まで読んでいただけたら嬉しいです。

犬の歯磨きをするメリット

犬の歯と口の中を健康に保つことは、ただ単に愛犬の息の悪臭を改善するためではありません。もちろん犬の吐息が臭いことも問題ですが、それ以上に大切なことがあります。歯磨きは愛犬の幸せにこそ必要なのです。下記に、歯磨きをしないことによるデメリットを先にいくつかまとめました。

犬の歯磨きをしないことのデメリット

  • 食欲の低下
  • 歯の痛み
  • 口臭がキツくなる
  • 歯周病の悪化から内臓に細菌が侵入
  • 腎臓・肝臓・心筋に悪影響
  • 治療費が高額

犬の歯磨きを行う頻度

基本的に人間の歯磨きと同じと考えてください。つまり、ご飯を食べた後にその都度歯磨きをすることが理想です。朝晩の2回ご飯を食べているのであれば、歯磨きも朝晩の2回です。どうしても難しい場合でも1日1回は歯磨きをしましょう。Webサイトを見ていると3日に1回で良い、と記述しているものもあります。ですが3日に1回の歯磨きでは歯周病を完全に予防するには十分ではありません。最低1日1回は犬の歯を磨いてあげてください。

忙しいくてそんなに時間取れないよ、という方のために、簡単5ステップで歯のお手入れについてまとめました。毎日数分時間を取るだけで、今後何年にもわたって犬の歯を健康に保つことができます。この毎日数分のケアを行えば、将来病院に通う時間と手間、費用を省くことができます。

5ステップで簡単!犬の歯磨きの基本

ステップ①美味しい歯磨き粉を使って歯磨き!

犬も人間も、口腔衛生の基本はまずは歯磨きから。上述した通り、毎日歯磨きすることを心がけてください。最初から歯磨きが好きな犬はいません。嫌がることが当たり前です。ですが少しずつ歯磨きに慣れていき、それが習慣化して当たり前のことになっていきます。早く歯磨きに慣れさせるためにも、歯ブラシも歯磨き粉も犬専用のものを使うようにしましょう。

犬専用の歯ブラシは先端部分全体にブラシがついているもの、または複数のブラシがついているものがおすすめ。最初のうちは歯ブラシに慣れてもらうため、毛が柔らかいタイプのものを使うと良いでしょう。犬専用の歯磨き粉はピーナッツバターやチキンのフレーバーがついたものがあります。こういったフレーバー付きの歯磨き粉を使うことで、犬が歯磨きの時間を好きになる工夫をしましょう。

人間用の歯磨き粉は絶対に使わないでください。歯ブラシはきちんと磨けれるのであれば人間用でも構いません。ですが人間用の歯磨き粉に含まれるキシリトールやフッ化物は犬にとっては有毒な成分です。注意しましょう。

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ステップ②犬用デンタルガム/デンタルボーンを活用!

デンタルガムを与えていれば歯磨きをしなくとも良いというわけではありません

デンタルガムは犬の歯を磨きながら、歯垢や歯石の蓄積を最小限に抑えるためのオーラルケアおやつです。犬の歯を綺麗にするとともに、犬の美味しいものに対する欲求も満たされるため、デンタルガムは是非とも活用しましょう。犬がガムに夢中になっていれば、あっという間に時間が過ぎるので問題行動を起こす心配も減ります。

デンタルガムにはさまざまなサイズ、形状のものが発売されています。歯と歯の間に挟まるように、ボコボコがついているタイプのものがおすすめ。可能であれば、愛犬にデンタルガムを渡して終わりではなく、飼い主さんが手で持ちながら愛犬に噛ませるというやり方で与えてください。

ステップ③1家に1つ、デンタルスプレーで安心!

愛犬の口臭が耐えられない!という時の応急処置として、デンタルスプレーを使うことも有効的な方法です。デンタルスプレーは、歯磨きをする時間がない時に代用することもできます。消臭効果に加えて歯垢の原因となるバクテリアを除去し、犬の息を爽やかにする効果も期待できます。

使い方は簡単!犬の歯と歯茎を目掛けてスプレーするだけです。スプレーを使う前後30分はご飯を食べないほうが良いとされています。おすすめの使い方も紹介しておきます!それは愛犬のお気に入りのおもちゃにスプレーをしておくこと。遊びながらオーラルケアができちゃいます。

ステップ④愛犬が噛んで遊べるおもちゃを複数用意!

犬は噛むことが大好き!ぬいぐるみや靴下ばかり噛ませるのではなく、噛んでも良いおもちゃを与えましょう。遊ばせながらくオーラルケアも行えれば一石二鳥ですね。犬は本能的に、何でも1度口に入れようとする生き物です。子犬にとっては齧ることで、歯が生え変わる違和感や痒みを解消とします。

1つの種類のおもちゃだけでは犬も退屈です。骨のおもちゃ、プラスチックタイプ、ゴム製など噛み応えの違うおもちゃを与えるようにしてください。デンタルゴム同様、形がボコボコしているほど、歯茎や歯と歯の間の掃除に役立ちます。

ステップ⑤定期的に獣医師のよるチェックを受けよう!

少なくとも年に1回、獣医師による口腔状態の確認とクリーニングをしてもらいましょう。狂犬病ワクチン接種と同時期に行えば、忘れる心配もありませんね。

ブルドッグやダックスフンド、ヨークシャーテリアのような犬種は一般的に歯周病にかかりやすい犬種と言われています。これらの犬種を飼われている場合は、半年に1度等、頻度を増やしてみてもらった方が安心かもしれません。

犬の歯は全部で何本あるのか

犬を飼っている方でも意外と知らないのが犬の歯の本数。あなたは知っていますか?犬を飼っているという方は、是非1度愛犬の歯を磨きながら本数を数えてみてください。

子犬の乳歯は全部で28本!

乳歯は生後2週間で生え始め、一般的に8~10週間で完全に生えきります。

子犬の歯の特徴はその鋭さ!先端が細く尖っています。子犬は成犬ほど噛む力はありません。そのためご飯を食べやすいように鋭くなっています。

人間の乳歯との大きな違いは、永久歯に生え変わるまでの期間の短さです。犬種により差はありますが、生後4ヶ月ほどで抜け替わりが始まり、生後8~12ヶ月で完全に生え変わります。

成犬の永久歯は全部で42本!

意外と多い、と思った方がほとんどではないでしょうか。犬の歯の詳細を下記にまとめます。

  • 切歯|犬の口の前にある小さな歯のことです。上下にそれぞれ6本、合計12本の切歯があります。
  • 犬歯|口の両側の上下にある尖った歯です。所謂「牙」と呼ばれる歯のことですね。上下にそれぞれ2本、合計4本の犬歯があります。
  • 小臼歯|犬歯の後ろにある歯です。上下にそれぞれ8本、合計16本の小臼歯があります。
  • 大臼歯|口の奥にある平らな歯です。すりつぶしたり噛んだりするための歯で、上に4本、下に6本の合計10本の大臼歯があります。

今日のまとめ

・犬の保険請求第1位は歯周病関連

・犬も毎日歯磨きが必要

・フレーバーのついている歯磨き粉を使用

・デンタルガムをとっても便利

・硬めのおもちゃで遊びながらオーラルケア

・年に1度は獣医師によるチェック

いかがでしたでしょうか?毎日歯磨きは大変かと思うかもしれませんが、人間も毎日歯磨きしています。それが大変と感じないのは、毎日やることが当たり前で慣れているから。犬の歯磨きも同様です。最初は犬も慣れていないので嫌がるかもしれませんが、続けていくことで人間も犬も慣れて、だんだん当たり前のことになっていきます。

何事も継続は力なり、ということでしょうか。他にも犬の問題行動や食事の悩みについてまとめています。よければ読んでいただいて参考に嬉しいです。これからも愛犬との生活を楽しく健康にお過ごしください!

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今日も最後までお読みいただきありがとうございます!ではっ。