子犬を迎えて数ヶ月もすると、いつ去勢手術を受ければいいのか気になってくるかと思います。一般的には生後6〜12ヶ月と言われています。もちろん犬の個体によっても差が出るのですが、そもそも犬のサイズによっても目安が大きく変わることがあります。犬のブリーダーでもない限り、家庭犬は去勢手術を受けるのは当たり前の時代だからこそ、正しく去勢手術について知りましょう。
今日の記事もぜひ最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
去勢手術のメリット
オスとメスでそれぞれ去勢手術をする理由が少し違います。順番に解説していきます。
オス | メス |
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マーキング、マウンティング、他犬への攻撃性の軽減 | 生理期間中のストレス、攻撃性がなくなる。また、特別な対応が必要なくなる。 |
性的欲求に起因するストレスがなくなる | 子宮の病気や乳がんの予防。 |
前立腺、精巣、肛門関連の病気等の予防 | 意図しない妊娠を防ぐ。 |
また、オス・メス共通して以下のメリットも期待できます。
・ストレス軽減と病気のリスクを下げることで、長生きできることが期待できる。
・発情期のストレスがなくなることで、問題行動が抑えられる。また、周りへの迷惑を防ぐことができる。
・外出の際の制限がなくなる。(生理期間中の犬はドッグランやホテル等、様々なサービスを利用できないことが多いです。)
去勢手術のデメリット
家庭犬が去勢手術を受けることに、デメリットはほとんどありません。
1つあげるとするならば、肥満になりやすい、ということ。ただこれも、食欲が増えるという訳ではなく、発情や性に起因するストレスがなくなることで、基礎的な消費カロリーが減るためです。
犬の去勢手術の適切な時期は、犬種や犬の大きさ、成長速度、健康状態などによって異なります。多くの場合、成犬へと成長する前の6〜12ヶ月頃が適切と言われています。この時期に手術を行うことで、ホルモンの影響を受ける期間を最小限に抑え、健康上のリスクを減らすことができます。
ただし犬種によっては、例外もあります。例えば、大型犬の場合、成犬になる前に手術を行うことで、骨や筋肉の発達に影響が出てしまう可能性があるので、体が十分に成長してからの去勢手術を勧められる場合があります。
小型犬の去勢手術について
小型犬の去勢手術については、成犬になる前に手術を行うことが一般的に推奨されています。場合によっては、成長途中の6ヶ月頃に手術を行うことこともあります。
小型犬の特徴として、骨や筋肉の発達にかかる時間が中型。大型犬に比べて短いため、成長途中の早い時期に手術を行うことで、健康上のリスクを最小限に抑えることができます。
中型犬の去勢手術について
中型犬の去勢手術の最適な時期は、成犬になる前後の期間とされています。具体的には、成長途中の8ヶ月から12ヶ月頃。中型犬の場合、大型犬に比べると骨や筋肉の発達が早く進みます。手術のタイミングを遅らせると、成熟期にホルモンの影響を受けた病気や問題の発生リスクが高くなることがあります。
一方で手術が早すぎると、成長に必要なホルモンの影響を受ける期間が短くなってしまいます。その結果、骨格や筋肉の発達に影響が出ることがあります。そのため、8ヶ月から12ヶ月頃が最適とされています。
大型犬の去勢手術について
大型犬の場合、去勢手術の時期は成長段階や体格、個体差、性格などによって異なります。一般的には成犬になってから、もしくは成犬になる直前に行うことが推奨されています。
- 成長期(6〜12ヶ月頃)の手術:成長期に去勢手術を行うことで、骨の成長や筋肉の発達に影響を与える可能性があるため、獣医師の判断によっては手術を見送ることもあります。
- 成犬になってからの手術:大型犬の中には生後16~18ヶ月で成犬になることがあります。十分に成長してから去勢することで、将来の健康リスクを下げることができると言われています。
手術のタイミングは、犬の個体差によっても異なります。獣医師と相談し、犬種や個体差、手術の目的、健康状態などを考慮した上で最適な時期を決めることが重要です。
動物病院や地域によって費用が異なるため、一般的な目安として参考程度に留めてください。また、手術方法や手術時期、犬の体重や年齢などによって費用が変動する場合があります。手術費用には手術以外の検査や処方薬、麻酔、手術後の治療などが含まれる場合があります。
【小型犬の去勢手術の費用】
- オス:約1万円〜2万円程度
- メス:約2万円〜4万円程度
【中型犬の去勢手術の費用】
- オス:約2万円〜4万円程度
- メス:約3万円〜5万円程度
【大型犬の去勢手術の費用】
- オス:約4万円〜7万円程度
- メス:約5万円〜9万円程度
お住まいの地域によっては助成金が出る場合も!
●京都市の場合(こちらから京都市の公式ホームページで詳細を確認いただけます。)
合計5,000円の補助金が受けられます。
●名古屋市の場合(こちらから名古屋市の公式ホームページで詳細を確認いただけます。)
避妊手術(めす) 名古屋市から3,200円、公益社団法人名古屋市獣医師会から6,400円
去勢手術(おす) 名古屋市から1,600円、公益社団法人名古屋市獣医師会から3,200円
お住まいの地域が助成金を実施しているかは、市区町村の公式ホームページから確認できます。これから去勢手術を受ける、という方は一度確認してみてください。
日本獣医師会によると、去勢を行っていない犬へ、去勢を推奨している動物病院の割合は96.1%。にも関わらず、実際に去勢しているのは約50%程度だそうです。
去勢手術を断られる理由を多い順に紹介します。
- 可哀想、痛そう
- 繁殖機会の希望
- 金銭面の問題
- その他
上記は動物病院へのアンケート調査の結果ですが、飼い主への調査で1番多い理由は「手術をする必要がないと考えるから」となっています。
去勢手術は犬のために行うものです。「可哀想」という気持ちもわかりますが、犬の生涯を長い目で見たときに、病気のリスク減や、ストレスから解放されることなどメリットの方が多いことがわかるかと思います。
犬のストレスがなければ問題行動も起きにくい、その結果飼い主の幸せにも繋がるはず!これからも愛犬と一緒に幸せな生活を送ってください!
今日も最後までお読みいただきありがとうございます!ではっ。