犬のトレーニング方法に関連する情報を簡単に入手できる時代となりました。”おすわり”を教えるにしても何通りもの方法で教えることができます。この方法で教えるのがベスト!とは簡単に説明できません。犬の性格、これまでに学んできたことに左右されるためです。その一方で、トレーニングにおいてやってはいけないこと、というのは共通しています。そしてこれから紹介するやってはいけないことは、多くの人がやりがちなことです。トレーニングの成功、取得までの早さに直結するので、新しく子犬を迎えた飼い主さんはもちろん、すでに愛犬との生活が長い方にも必見の内容となっております。
今日の記事もぜひ最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
今記事で1番重要なことです。これだけは覚えておいてください。
合図を繰り返すことであなたの愛犬は言うことを聞かなくなる
多くの飼い主がやりがちだけど、本当はやらない方が良いことの1つ目は、何度も合図を繰り返すことです。1回目の合図に従わないからと、何度も同じ指示を出すことはしてはいけません。特に”おいで”等の呼び戻しの時に合図を繰り返しがちです。何度も”おいで”と呼びかけることを続ければ、愛犬もあなたが4回5回、もしくは10回繰り返すまでは飼い主のいうことを聞かなくても大丈夫という認識となってしまいます。合図を繰り返すことは、愛犬にとっては、1回目の合図ですぐに反応しなくても良い、というメッセージになります。もちろん飼い主の意図したことではないはずです。
呼び戻しの合図が変わっている!?
そして愛犬にとっての呼び戻しの合図は”おいで”ではなく、”おいで、おいで、おいで!”となっているかもしれません。こうなると1回の”おいで”で戻ってこないのは当たり前とも言えます。もし、愛犬が別のことに注意をもってかれていて、呼んでも戻って来ないだろうと思ったら呼び戻しの合図は出さない方が良いでしょう。代わりに、まずは愛犬の注意を自分に向けるようにしてみましょう。合図を何度も繰り返す必要がなくなり、また1回目の合図に従うトレーニングにもなります。もちろん”おいで”だけでなく、すべての合図に共通して言えることです。
愛犬が合図をネガティブな意味で理解してしまう。そしてその結果、犬は合図の意味を理解しているけど、反応しなくなります。
嫌なことが起こると知っているから合図を無視する
ここでも”おいで”を例に解説します。あなたはようやく呼び戻しのトレーニングを終え、合図を出せば愛犬がいつでも戻ってくるようになりました。便利な合図なので、ケージに閉じ込める時やシャワーをする時、爪切りをするためなど、愛犬が嫌うことをする時にも”おいで”の合図を出すようになります。そして気がつくと、犬に合図を出してもあなたの元に戻らなくなっています。これが犬が合図をネガティブな意味で理解してしまった結果です。もしあなたの愛犬が本当に嫌いなことがあれば、呼び戻しの合図は使わない方が賢明でしょう。特に、呼び戻しのトレーニングを始めたばかりで、完全に身についていないうちは気をつけてください。トレーニング始めたばかりのころは、合図が簡単にネガティブな意味へと変わりやすいです。
愛犬のトレーニングをしつけ教室に任せっきりというのも良くありません。トレーニングすれば、お行儀の良い振る舞いができる犬に成長するのは当然のことです。しつけ教室に1~2回/週に通うのは素晴らしいことです。ですが十分なマナーを身につけるにはそれだけではうまくいかないでしょう。飼い主自身が、自宅でトレーニングをすることが大切です。
毎日5分、愛犬のための時間を作ってください
子犬が集中できる時間というのはとても短い時間です。多くの子犬は5分~10分しかトレーニングに集中できません。つまり、飼い主がトレーニングに費やす時間も5分~10分で済むということでもあります。毎朝、毎晩ご飯をあげる前でも、散歩の前後にでもトレーニングの時間を作るようにしてください。そして短い間しか集中できないので、正しい道具とおやつを駆使してトレーニング時間を、無駄にしないようにしましょう!少ない時間の中で効率的にトレーニングをするためにもクリッカーを使うことをオススメしています。
うまくいかないトレーニング方法を何度も何度も繰り返すこと。そして今回こそはうまくいく、と信じ込むことはやめましょう。同じトレーニングをすれば結果も同じ、つまり失敗に終わります。別の方法でトレーニングしましょう。今の時代は”ふせ”1つ教えるしても何通りもの教え方が見つかる時代です。おやつで誘導する方法がうまくいかなければ、足の下を潜らせる方法もあります。犬によって得意、不得意は違うので愛犬にあったトレーニング方法で練習して、成功率を上げましょう!
やってはいけないことの最後は、あなたの気分が乗らない時にはトレーニングをしない、ということです。仕事でイライラしたり、落ち込んでいる時は無理にトレーニングする必要はありません。人間は、不機嫌な時は我慢強くなれない生き物です。愛犬が合図を理解してくれない、完璧にできない、とイライラしやすい状態です。そんな時は愛犬とおもちゃで遊んだ方が、飼い主にとっても愛犬にとっても大きなメリットとなるはずです。
5つ紹介しましたが、全部を覚えて実行するのは簡単なことではないでしょう。なので1番初めの、何度も繰り返して合図を出さない、この1つだけ覚えてください。そして今日からはトレーニングで合図を繰り返さないようにしてください。今まで繰り返していた人にとっては、いざやってみるととてもレベルが高いように感じるかもしれません。そう感じるということは、すでに愛犬があなたの合図を1回で聞かなくても良いと判断している兆候。今日から少しずつトレーニングを頑張りましょう。
愛犬と飼い主の幸せのために!
トレーニングにおける落とし穴を回避することができれば、犬のトレーニングの成功率は格段に上がるでしょう。それだけでなく、普段の生活でもお行儀の良い犬と成長します。トレーニングにかかる時間も短くなります。飼い主もハッピー、愛犬も尻尾をブンブン振り回すこと間違いなし!
今日も最後までお読みいただきありがとうございます!ではっ。