なぜあなたの愛犬は唸っている?唸っても叱ってはいけない理由と適切な対処方法

犬は様々なシチュエーションで唸り声をあげます。お気に入りのおもちゃを取られないようにする時や、ロープの引っ張り合いでも唸り声を上げます。なぜ唸るのでしょうか?恐怖や相手への威圧?もしくは別の理由?

あなたは犬が唸り声を出した時にどうしていますか?今回は犬が唸る理由、目的、そして最後に対処法を紹介しています。

バード
バード

今日の記事もぜひ最後まで読んでいただけたら嬉しいです。

唸り声の意味①幸せを感じている証

犬の唸り声には意味がある

吠える行為と同様、唸り声は犬のコミュニケーション手段の1つです。そのため唸る原因は1つだけではありません。また、犬によって唸るタイミングも理由もさまざま。唸ることにマイナスのイメージを持ちがちですが、実際のところポジティブな理由から唸ることも多いです。

愛犬が遊んでいるときに突然唸り声をあげた経験はありませんか?2頭の犬が遊んでいる時に唸り声をあげる光景はよく目にすると思います。興奮しすぎや、犬が怒っているから唸っているのではなく、遊びの一環として唸っている可能性があります。

喜びの感情を表すのに唸る場合も

遊び中にうなり声を上げても、犬が攻撃的になっているとは限りません。単に楽しい時間を過ごしている証かもしれません。犬によっては撫でられたり、抱っこされている時に唸る子もいます。犬の唸り声の多くは、その状況に満足しているため、もしくは犬の挨拶として使われることが多いです。ただ幸せを感じている証、ということですね。

唸り声の意味ストレスがある証

怯え、恐怖、威嚇等、防衛本能による唸り声

もちろん唸り声の全てが、犬の良い感情を表しているわけではありません。想像の通り、他の犬や人への威嚇や恐怖からくる反応かもしれません。自分のものを守ろうとする行動の表れかもしれません。こういったタイプの唸りは、犬が何か困った状況にあることを表しています。ストレスがある証、と言えます。

ストレスにより犬が唸っている場合は、ストレスのもととなる環境を変えてあげる必要があります。そうでなければ、犬が唸り声では解決できないと感じ、吠える/噛む等のより攻撃的な方法でストレスのある環境を変えようとするかもしれません。

どうやって唸り声の違いを見分けるのか

違いを見つける方法は愛犬を観察すること

幸せを感じている証とストレスがある証、唸り声の違いをどのように見分ければ良いでしょうか?1番わかりやすい違いは犬の動きです。例えば犬の顔に笑顔が見られたり、お辞儀のような仕草をしている場合は唸っていても問題ありません。尻尾を振りながら唸っている場合ももちろん問題なしです。

1点を見つめて唸っている場合や、表情がこわばっている、歯を剥き出しにしている場合はストレスからくる唸りです。

見分ける自信がない場合は

愛犬の行動を注意深く観察を続けると、唸り声のトーンの違いに気づくかと思います。低い声で唸っている時の方がより状況は深刻です。もしあなたが愛犬がどんな理由で吠えているのか不明確な場合は、ストレスに起因する唸り声と思って対処してください。特に知らない犬に対して唸っている時、楽しいと思っている最中で遊びを中断させる結果になったとしても、相手の犬に怪我をさせる結果と比べれば随分とマシです。

ストレスが原因で唸るとはどういう状況?

警告であるとともに、環境を変えるサイン

ストレスに起因する唸る声は犬からの警告です。犬がもっと攻撃的な行動を取らざるを得ない状況になる前にこの状況を解決しろ、というメッセージだと思ってください。ほとんど全ての犬は噛んだり攻撃的なことはしたくないと思っています。唸り声は、攻撃的な行動が必要になる状況に陥らないようにするための防衛的な行動です。

唸り声で警告することなしに、突然攻撃的な行動に出てしまう犬は非常に危険です。唸り声をマイナスなものと捉えるのではなく、愛犬が陥っているストレスのある環境を打開するチャンスと捉えてください。そのためには愛犬を日頃から観察することが大切になってきます。

バード
バード

唸り声をあげるたびに叱れば、唸ることはなくなるかもしれません。その結果、突然攻撃的になってしまう、、という結果は避けたいですよね。

唸り声を叱ったり罰しては絶対にいけない

犬の唸り声を矯正するのではなく、環境を変えよう

唸り声は矯正する必要がない、ということに気がつきましたか?唸り声が幸せの証だとしても、ストレスの証だとしても、です。唸り声を叱れば、唸り声を抑えることができるかもしれません。しかし根本的な原因、ストレスのかかる環境を解決することにはつながりません。

例えば、他の犬に対する唸りを叱って、唸るのをやめたとします。しかしあなたの犬が他の犬に対して感じている不快感をなくしたわけではありません。ですが、唸り声を上げないことで飼い主は愛犬が仲良くしている、と勘違いしてしまうケースがあります。そうすると、愛犬は唸り声という警告なしに、相手の犬に攻撃的な行動をとってしまうことが考えられます。

さらに悪いことに、唸り声を叱ることで状況をより悪化させることがあります。先ほどの例のようなシチュエーションで唸り声を上げた犬を飼い主が叱るとします。犬は、他の犬が近寄ってきたから自分が叱られる原因になったと考える可能性があります。そうすると、愛犬の他の犬に対する不快感はさらに強まってしまいます。

愛犬が唸った時の効果的な対処方法

ストレスの根本を見つけて排除

ここまでお読みいただければ分かるかと思いますが、唸り声に対して叱るという行為は何の解決にならないばかりか、状況が悪化する危険すらあります。唸ることに対する1番効果的な方法は、犬がストレスを感じる根本が何かを見つけ出し、飼い主が対処してあげることです。先ほどの例のように、愛犬が別の犬が原因でストレスを抱えている場合、その犬から距離を取るようにしてください。散歩中であれば道を引き返したり、ドッグランであれば帰るなど、必要なことはなんでもしてください。

次に、より具体的なストレスの原因を考えてみてください。普段の生活において、ストレスの原因を排除できるならしてあげましょう。特定の人や犬が原因なのか、初めて会う犬全てが苦手なのかによっても対処が違います。おもちゃを守ろうとして唸るのであれば、そのおもちゃを与えないほうが良いでしょう。

今日のまとめ

・犬が吠えるのには様々な理由がある

・幸せだから唸っているのか、ストレスから唸っているのかは犬の行動から判断

・どんな理由にせよ、唸っていることは絶対に叱ってはいけない

・唸り声をメッセージと捉え環境を変えてあげよう

唸るきっかけとなる対象にマイナスな感情を持っているので、犬は守ろうと警戒します。対象は他の犬かもしれませんし、あなたの、おもちゃを取る、という行動かもしれません。

ストレスの対象に対してのイメージを変えることで解決する方法もあります。例えばおもちゃを取られるから唸る、という場合はおもちゃと引き換えにより良いことが起こる、と教えることです。おもちゃを落としたら、犬が1番好きなおやつがもらえる、と分かれば唸る行為はだんだん減っていきます。ですが、唸り声の対象に対するイメージを変えることはとても難しく、根気のいる訓練です。もし愛犬の唸りがあなたにとって深刻な問題行動となっている場合は、お近くのドッグトレーナーに相談することをお勧めします。

もしあなたの愛犬がまだ子犬なら、今のうちに適切な社会化トレーニングをしておきましょう。多くの新しいものに触れることで、愛犬は自分に自信を持つようになります。自信のある犬は、恐怖を覚えるよりも好奇心が強い性格になるので、防衛的な唸りや吠えが少なくなります。

子犬の飼い主がやってはいけない5つのこと!社会化の間違った認識を改めましょう! 愛犬が散歩で歩かない時の対処法と子犬の社会化トレーニング
バード
バード

今日も最後までお読みいただきありがとうございます!ではっ。