コロナ禍で一時、犬と一緒にキャンプや登山に行くことが流行りました。今はだいぶ落ち着いたように感じますが、それでも犬と一緒にアウトドアというのはただのブームではなく、日常に馴染んだことのように思います。
その一方で昔から登山を楽しんでいる人からは、犬と一緒に登山することに関してネガティブな意見があるのを知っていましたか?その多くは登山のマナーに関するもの。ということで今記事では、犬と一緒に登山する上での最低限のマナーと、持って行った方が良いもの、事前の準備・トレーニングについてまとめました。登山といっても低山登山やちょっとしたハイキングなど、犬と一緒に山を気楽に登りたい人向けの内容となっています。
今日の記事もぜひ最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
山のマナーというのは人によって、地域によって変わるもの。中には「山に犬を連れていくなんてけしからん。山に住む動物のことを考えなさい。」という登山家の意見もありますが、筆者は犬と山に入ることがマナー違反とは考えていません。そもそも、法律で山への犬連れを禁止するものはありません。
とはいえ、実際に犬連れが禁止はされていないものの、自治体により犬の入山を断っているところもあります。更に言えば、国立・国定公園の特別保護地区では自然保護のため、動物を放つことが法律で禁止されています。動物を放つこと、つまり愛犬をノーリードで特別保護地区を散歩・登山すると、罰せられる可能性があります。
その他、自治体や場所によっては市民団体等が、犬連れでの登山を自粛するよう呼びかける看板を設置しているケースもあります。こういったものは基本的に法的効力はありませんが、政府は地域のマナーを尊重してくださいというスタンス。
法的拘束力の有無に関わらず、犬連れは控えた方が良い!?
さて、何やらややこしい話をしてしまいました。上記を簡単に整理するとこんな感じです。
- 山に犬を連れて一緒にハイキングすることは法律で禁止されていない。
- 特別保護地区では犬をノーリードにすると罰せらせる可能性がある。
- 一部自治体は犬連れ自粛を呼びかけている。
結論として、犬と一緒にハイキングすることを禁止する法律はありません。ですが、法律で禁止されていないからと言って、自治体が犬連れ自粛を要請している山での犬とハイキングは控えた方が無難でしょう。犬と一緒に歩ける山はいくらでもあります。あえてトラブルが起きやすい地域を選ぶ必要はありません。万が一にトラブルがあった時に、自治体の手助けがあった方が安心です。
余談ですが、熊や猪が出る地域では犬を連れた方が安全とする見解もある一方、同じ地域でも犬はけしからんという登山者もいます。マナーとはそんなものです。
※情報はできる限り正確に記載しているつもりですが、筆者は法律の専門家ではありません。解釈に誤りがあった際はご容赦を、、。
法律で禁止されていないのに、犬を山に連れ込んではいけないという話しを1度や2度は耳にしたことがあるかと思います。それはなぜなのか。理由は大別して以下に分けられるかと思います。
- 実際に犬連れの人のマナーが悪い
- 環境への配慮
- 犬が嫌い・新参の登山者が犬を連れているのが気に食わない
上記のような理由により、登山愛好家や団体が犬連れの登山・ハイキングを禁止、もしくは自粛要請を呼びかけているようにに見受けられます。
犬連れ登山する人のマナーが悪い?
これをするとマナーが悪いと言われかねない行為を以下に挙げていきます。
・犬の糞尿を山に放置
・愛犬をノーリードにしている
・ロングリードをしているが犬をコントロールできていない
・すれ違う際に、犬が”待て”をしていない
・他の登山者に吠える
基本的に当たり前のことばかりですね。山だからといって、特別なマナーやルールがあるというわけではありません。とは言え、登山やハイキングコースは市街地と比べて道が狭いところが多いです。そのため、事前に”待て”や”呼び戻し”等のトレーニングを一定のレベルまで練習し、他者を驚かすことのないように注意しましょう。
犬を山へ連れていくことは環境破壊?
一通りリサーチをしてみました。が、科学的に犬が山の環境を破壊しているという研究結果等はないようです。人によっては、「犬が山に病気を持ち込むからダメだ」という見解もあるようですが、実際は逆で、犬が病気をもらう危険性の方が高いそう。猟犬もいますし、犬が環境を壊すからダメとなれば、そもそも人間も山へ入れないようなそんなレベルのお話。
唯一、特別保護地区のような特別な地域では、犬の環境への影響を配慮しなければいけません。
そして最後の犬が嫌いだから、犬連れ登山はダメ、というのは基本的にどうしようもありません。ですが犬が苦手な人がいるということを認識し、吠えさせない、飛びつかせないことを徹底することは大切なことです。
- 犬用リュック・スリング
- ロングリード(伸縮リード)
- うんち回収袋
- 水、おやつなど
犬用リュック・スリング
ちょっとしたハイキングでも道によっては愛犬を運ばなければいけない、ということが起こり得ます。特定の道を歩きたがらない・怖がる・段差がきつくて犬が登れない、といった場合です。そんな時に飼い主が抱えて歩くのは、犬にとっても人にとっても危険。もしもの時に愛犬を運べるように犬用リュックかスリングは必ず用意しておきましょう。万が一、肉球などを怪我した際にも役立ちます。
ロングリード(伸縮リード)
基本的には山道でもリードは使うことが望ましいです。ただし普段の散歩で使っているリードだと短すぎかも。短いリードで段差がある道を飼い主が先行して歩こうとすると、犬が引っ張られる形になりとても危険。ある程度愛犬が自由に道を歩けるだけの長さが必要です。他の登山者とすれ違う時は短く持つことを忘れずに。
うんち回収袋、水、おやつなど
普段の散歩から持っている人がほとんどのはずです。注意点はいつもよりも多くに持つこと。
最低限これだけは身につけよう!
”待て”と”呼び戻し”は本格的な登山、ちょっとしたハイキングに関わらず必須のスキルです。人とすれ違う際に待てが完璧にできていないと、相手を怪我させる危険があります。ただでさえ犬が嫌いな人にとっては、狭い道で犬とすれ違うのは苦痛を感じるほど。相手を思いやる気持ちを忘れずに。
また、ロングリードを使う上で呼び戻しは1番重要なコマンド。呼び戻しの指示が守れないうちは山へ行く前に基本的なトレーニングを済ませた方が無難です。
ノミ・ダニを甘くみてはダメ!
6月〜は特にダニが活発になる時期です。毎月のノミ・ダニ薬を飲んでいない場合は山へ行かない方が無難でしょう。ノミ・ダニに関してはこちらで詳しくまとめております。
時期を問わず犬とハイキングは楽しいものです。これから暖かくなり、愛犬と一緒に遠出を予定している人もいるのではないでしょうか。山を楽しむ際は事前の準備と他者への配慮を忘れずに、人も犬も楽しめる時間をお過ごしください!
今日も最後までお読みいただきありがとうございます!ではっ。